現代では何が商品として価値を持つのか、その境界が曖昧になっています。
テレビで活躍するタレントの中には、YouTuberを批判する方も多くいます。
しかし、一方でYouTuberは自分自身でビジネスを構築し、億単位の収益を上げているのが現状です。
芸能人は、事務所の下で働く「労働者」に近い立場であり、自己のビジネスを持たないことがほとんどです。
それに対し、YouTuberは自らのコンテンツをプロデュースし、収益化を図る「起業家」の側面を持っています。
芸能人がYouTuberを嫌う背景には、嫉妬や焦りが含まれているのではないでしょうか。
※追記(2025年1月)
本記事は2017年に作成されました。現在ではすっかりYouTuberが社会的地位も獲得してテレビにもCMにも登場するようになりました。
YouTuber批判もほとんど聞かなくなりましたが、当時こういうことがあったという記録の為に残しておきます。
目次
芸能人によるYouTuber批判の実態
テレビ番組では、たびたびYouTuberに対する批判が見られます。
例えば、「しゃべくり007」ではYouTuberを揶揄するような場面がありました。
バカリズムさんは「井の中の蛙」「タレント気取り」「狭いコミュニティー」といった表現を使い、YouTubeの世界を狭いものとして見ていました。
しかし、YouTubeは世界中の人々に向けて発信できるプラットフォームであり、トップクラスのYouTuberは500万人以上の登録者を抱えています。
限られた放送時間と視聴環境が必要なテレビに比べ、YouTubeの方がむしろ自由度が高く、視聴者との距離も近いのではないでしょうか。
小峠英二さんとヒカルさんの討論
バラエティ番組「好きか嫌いか言う時間」では、バイキングの小峠英二さんが「YouTuberはテレビに出られない素人」と発言しました。
この発言に対し、YouTuberのヒカルさんは「テレビに出ることが偉いのか」「やる以上は数字が大事」と反論し、「YouTubeはビジネスとしてやっているだけ」と明かしました。
さらに、彼の年収が3~5億円に達することを告げると、小峠さんは言い返せなくなりました。
この討論を通じて、YouTuberがもはや「素人」ではなく、ビジネスの成功者であることが示されたといえます。
YouTuberの社会的影響力
かつて「素人」として見られていたYouTuberですが、現在では国際的な影響力を持つ存在になっています。
例えば、YouTuberのピコ太郎さんは、日本の首相とアメリカ大統領の夕食会に招かれました。
また、有吉弘行さんはラジオ番組で、YouTuberのVALU騒動に触れ「誰だこいつら」「登場人物みんな謎」とコメントしました。
しかし、これはリスナーの投稿を読んだもので、有吉さん自身の意見ではないことに留意が必要です。
変わる「有名人」の概念
東大卒の起業家は、「10年後にはテレビタレントよりもオンラインのインフルエンサーの方が知名度を持つ」と指摘しています。
実際、若い世代の間では、テレビよりもYouTubeやSNSの影響力が強まっています。
おぎやはぎさんもラジオで「再生数500万回の動画はものすごい」「YouTubeは最先端を行っている」とコメントしており、芸能界もこの変化を認めざるを得ない状況になっています。
芸能人とYouTuberの違い
芸能人とYouTuberは、それぞれ異なる環境で活躍しています。
- 芸能人
事務所や制作会社の支援を受け、決められた役割を果たす。 - YouTuber
コンテンツの企画・制作・マーケティングをすべて自ら行い、直接収益化を図る。
このように、YouTuberはビジネスモデルそのものが異なり、「起業家」としての側面を持っています。
芸能人がYouTuberを批判する構造は、まるで大企業のサラリーマンが独立起業した成功者を見下す構図に似ています。
また、坂上忍さんは、YouTuberのはじめしゃちょーの謝罪動画を見て「芸能人の真似事までしちゃったの?」と発言しました。
しかし、YouTuberがビジネスとして影響力を持つ今、その見方も時代遅れになりつつあります。
芸能人とYouTuberは、どちらが優れているというものではなく、それぞれが異なるフィールドで活躍しています。
しかし、時代の流れとしては、YouTuberの影響力が急速に拡大し、従来の「有名人」の概念が変わりつつあるのは間違いありません。
これからの時代、従来の芸能人も新しいメディアの活用を避けては通れないでしょう。
芸能人とYouTuberの関係が今後どのように変化するのか、引き続き注目していきたいところです。
芸能人によるYouTuber批判のまとめ
- 芸能人は事務所の下で働く労働者、YouTuberはビジネスを持つ起業家
- 2017年当時はYouTuber批判が多かったが、現在はほぼ消滅
- バカリズムは「井の中の蛙」とYouTuberを揶揄
- 小峠英二は「YouTuberはテレビに出られない素人」と発言
- ヒカルが「YouTubeはビジネス」と反論し、年収3~5億円を公表
- YouTuberの影響力が拡大し、国際的な場にも進出
- 東大卒の起業家が「10年後にはYouTuberの方が有名になる」と指摘
- おぎやはぎは「YouTubeは最先端」と評価
- 芸能人は制作会社の支援を受け、YouTuberは全て自分で運営
- 坂上忍は「YouTuberが芸能人の真似をするな」と批判
- 若い世代の影響力はテレビよりYouTubeが上回る
- 有吉弘行はYouTuberのVALU騒動についてコメント
- かつての「素人」扱いから「ビジネス成功者」として認識が変化
- YouTubeの台頭により、芸能界も変化を余儀なくされている
- 今後、芸能人も新しいメディア活用が不可避