唐沢寿明さんと山口智子さんは、1995年12月に7年間の交際を経て結婚しました。NHK連続ドラマ小説「純ちゃんの応援歌」で共演したことをきっかけに出会って結ばれました。
国民の憧れの的だった2人の結婚でしたが、その後"おめでた"の発表がされることはありませんでした。
唐沢寿明さんと山口智子さんに子供がいない理由について気になっているファンの方々も多いようです。
「不妊症なのではないか」と心配する声もあった中、山口智子さんは自ら望んで、選択的に子供を持たなかったと明かしており、その理由として山口智子さんの幼少期の家庭環境から来るトラウマという根深い問題があったのではないかと噂されています。
唐沢寿明さんと山口智子さんが子供を持たなかった理由について、深堀りしています。
目次
唐沢寿明と山口智子に子供がいない理由
唐沢寿明さんと山口智子さんには、子供が1人もいません。子供を持たなかったのにはいったいどんな理由があったのでしょうか。
①望んでいたができなかった?
まず考えられるのが、望んでいたができなかったという可能性です。結婚した当初、唐沢寿明さんは32歳、山口智子さんは31歳でした。
子供を望んでいたとすると、まだまだ年齢的には全く問題ありません。
ただ、年齢的には問題なくても若くして不妊になる方は、世の中非常にたくさんいらっしゃいます。男性も女性も問わず、先天的か後天的かに関わらず、不妊事由を抱える方は珍しくありません。
一時期、週刊誌で「不妊なので妊活に専念している」といった類の内容を書かれたことがあり、唐沢寿明さん・山口智子さんご夫妻は不妊に苦しんでいるのか?と世間では認識されていましたが、後に山口智子さん本人が妊活を報じた記事を完全否定しています。
そのため「不妊だった」という噂は、デマだろうと考えられます。
➁望んでいなかったのであえて作らなかった?
実は山口智子さんは2016年に、講談社の雑誌「FRaU」の中で子供に関するインタビューを受け、自身の考えや価値観をオープンに語っています。
その中で「私は、子供のいる人生じゃない人生がいい」ときっぱりとコメントしています。このことから、山口智子さんは不妊などの体の事情があったわけではなく、そもそも子供を望んでいなかったので、つくらなかったことが判明しました。
それではなぜ、山口智子さんはそういった考え方に至ったのでしょうか。それには幼少期の家庭環境が大きく影響しているようです。
山口智子が抱える子供時代のトラウマの影響
山口智子さんの父方のご実家は、栃木県で創業120年の「ホテル鯉保(現在は廃業)」という由緒正しい旅館を経営していました。旅館の仕事で忙しい両親は、幼い山口智子さんとあまり遊ぶ時間がなく、もっぱら遊び相手は祖母だったそうです。
6歳の頃に両親が離婚すると、母親と妹と山口智子さんの3人で長野県へ引っ越すことになりました。しかしながら、祖母と遊んでいた日々が忘れられず、山口智子さんは祖母の元へ家出をしてしまいます。
ご両親は、そんな山口智子さんの様子に配慮して、山口智子さんの親権を父親に移し、祖母と一緒にいられるようにしました。これがきっかけで、母親に引き取られてた妹とは疎遠になってしまいます。その後は、祖母のことを「お母さん」と呼び、慕っていたそうです。
幼い頃に兄弟を引き離されて、離れ離れになった苦い経験は、幼かった山口智子さんの心に大きな傷を与えたと思います。祖母に大切にされたとはいえ、家族はバラバラになっており、母親の愛情を直接受けられなかったことによって、心はぽっかりと穴が開いてしまったのかもしれません。
山口智子さんは、自身の生い立ちに関して「特殊な育ち方をしているので、血の結びつきを全く信用していない」と語っています。
血が繋がっていようが、バラバラになるときはバラバラになります。愛情を注いでくれるか否かは血の繋がりに依存しません。血の繋がりがある母親は直接愛情を注いでくれませんでしたが、血の繋がりがない夫の唐沢寿明さんは、山口智子さんを愛してくれています。
もちろん、母親は当初、山口智子さんを引き取っていましたし、愛情があったことは間違いないと思います。しかしながら、現実問題、実際に毎日一緒に暮らしていたのは祖母であり、そこには複雑な想いがあったことでしょう。
後に山口智子さんは実母、実父の再婚相手との関係があまり良くなかったことを語っていました。自分の身の周りに味方がいない状況で、幼いながらも生き抜いてきたことが伺えます。
温かい一般的な家庭で育った方が何も考えずに「血がつながった実子が欲しい」と考えるのは、血の繋がった母親や父親に愛されてきて、それが当たり前だと思っているからです。とても幸せな環境で、恵まれた育ちだからこそ、自分も同じ家庭を築きたくなるのではないでしょうか。
機能不全家族の中で育ち、温かい家庭が当たり前ではなかった人にとっては、家族から裏切られた期待は、血が繋がっているからこそ、より大きな悲しみや恨みに変わります。
冷めた現実を直視してきた人からすれば、適齢期になったからといって、能天気に「結婚適齢期になったから家族が欲しい」「自分の子供が欲しい」とはならないだろうというのが本音なのではないでしょうか。
成長するにつれて、山口智子さんは「旅館の後継ぎ問題」を認識し始めます。山口智子さん以外に、後を継げる人はいないので、このままいけば旅館の後継者になってしまいます。
しかし、両親や祖母が旅館経営に苦労する姿を間近で見続けていた山口智子さんは、絶対に継ぎたくないと思っていたそうです。
「家に帰りたくない」「旅館を継ぎたくない」一心で家を出て、女優業に邁進し、成功したのです。こういった過去を背負っている山口智子さんは、「親になりたくない」と考えるようになりました。
山口智子の親になりたくない気持ちを尊重した唐沢寿明の深い愛
「私はずっと”親”というものになりたくないと思って育ちました。」と語る山口智子さんは、子供を持たないことに対する覚悟すら感じられるくらい、明確な意見を持っています。「私は『子供のいる人生』とは違う人生を歩みたい」とコメントしており、その決意は固かったようです。
山口智子さんはおそらく結婚する前には、子供に関する意思決定が固まっていたように思われます。あくまで想像とはなりますが、結婚前に山口智子さんは唐沢寿明さんに「子供を望んでいない」旨を打ち明けていたのではないかと考えています。
子供を望むか否かは、結婚に関する意思決定の中で最も重要なことだと考えられます。その他、親との同居や家を買うのか、家事の分担…等々、話し合うことはたくさんありますが、子供に関する意向は夫婦で揃っていなければ、必ず離婚するといってもよいと思います。産むか産まないか、白か黒かの2択で妥協案が無く、欲しくない人と欲しい人が結婚してしまった場合、片方が100%折れる必要があります。
唐沢寿明さんと山口智子さんが今でも一緒にいられているということは、山口智子さんの気持ちを唐沢寿明さんが尊重して、「子供を自分も望まない」と覚悟したからだと思います。
山口智子さんの意向を聞いた上で、それでも結婚することを唐沢寿明さんは選択したのではないかと推測します。50歳を過ぎても、未だに恋人同士のようなラブラブなデートが度々目撃されているご夫妻ですが、夫婦愛は本物だったのでしょう。
唐沢寿明さんは、山口智子さんのことを「俺を丸ごと認めてくれ、注いでも注ぎ足りない思いで愛情を授けてくれた初めての女性が山口智子だった」と語っています。ご夫婦の深い愛が感じられるコメントです。
唐沢寿明は子供を欲しくはなかったのか
唐沢寿明さんは子供についてどう考えていたのでしょうか。
山口智子さんと結婚するにあたって、生い立ちやそこから形成された彼女の価値観を受け止めようとしていたのだと思います。
唐沢寿明さんは、「ふたり」という自伝を出版しており、その中で山口智子さんの価値観に触れています。
「幼くして両親が離婚したとの事実は彼女の心に大きな空洞を作り、その空洞を人を愛することで埋めようとしているようなところがあった」と語っています。
実母は離れて行き、近くにいる実父は別の女性と再婚。再婚相手との関係があまりよくなかったということは、おそらく実父とも関係性が良くなかったのだろうと思われます。家庭の中に味方は祖母のみ。しかし祖母は亡くなってしまい、一人になってしまった山口智子さんの境遇を想像すると、とても耐えられません。
「親」という存在を信頼できる環境にないまま育った山口智子さんはきっと、「自分はああいう人間になりたくない」と反面教師的にご両親を見るようになったのではないでしょうか。そこから「親になりたくない」との気持ちが固まっていったように思えてなりません。
そんな山口智子さんを受け入れることが出来た唐沢寿明さんは、元々「子供が欲しい」という強い願望まではなかったのかもしれません。興味があったり、子供って良いな…くらいの気持ちはあったかもしれませんが、「どうしても自分の子供が欲しい」といった強い感情までは無かったのではないかと推測します。
なぜなら、いくらパートナーのことを愛していても、「自分の血の繋がった子供が欲しい」と強烈に思っていた場合は、そのパートナーの価値観を受け入れることは不可能だからです。
子供が欲しいと思う側の人間の、実子に対する執着は想像以上です。子供を欲しがらないパートナーを捨てて、実子を望める別の相手を新たに探し出すことは往々にしてあります。
それをせずに山口智子さんを受け入れて結婚したのですから、子供が欲しい欲望よりも圧倒的に山口智子さんと一緒に暮らしていきたい気持ちの方が明らかに強かったのでしょう。
結婚当初、マスコミから「おめでたは?」と度々聞かれていた唐沢寿明さんは、「そうなった場合こちらから言います」と笑顔で答えていたそうです。
このことから唐沢寿明さんは本当は子供が欲しかったのではないかと推測している人もいるようですが、これは唐沢寿明さんなりのかわし方で、大人な対応をしていただけだと思います。
山口智子が語る子供のいない人生
山口智子さんは「子供を産んで育てる人生ではない、別の人生を望んでいました。今でも、一片の後悔も無いです」と明かしています。「もちろん世界で一番自分が幸せだと思っている」と語り、さっぱりとした印象ですが、この境地に至るまでには、かなりの苦悩があったのではないでしょうか。
現在は少しマシになりましたが、それでも(体の事情で子供を持てない女性は除いて)選択的にあえて子供を作らない女性への風当たりは非常に強いです。
いまだに「子供を産み育てて一人前」「女性は子供を産むべき」「自分は子供を育てないのに、年老いたら子供世代に支えてもらおうと思っているのか」といった嫌味や攻撃を受けることもしばしばです。
結婚後、山口智子さんが年齢的に出産可能だった期間、1995年~2004年頃は、今以上に「子供が欲しくないなんてあり得ない!」といった反応をされることが多かった時代です。
それでも自分の意思を貫いて、本人が今でも本当に良かったと思えているということは、山口智子さんの人生にとって正解の選択だったのだといえます。
自分の選択が正しかったと思えること、それが一番の幸せです。
唐沢寿明と山口智子は本当は子供が欲しかったのではないか
未だに「本当は子供が欲しかったのではないか」と言われることもある2人ですが、ここまで明確な価値観を公表しているので、これは誤った憶測だと思います。
唐沢寿明さんと山口智子さんに限らず、一般の人であったとしても「子供が欲しくない」と主張すると、今まで家族に何も疑問を持たずに生きてきて、年齢とともに自然と「子供が欲しい」と思うようになった種族の人間からは、「何で!?」と反応されます。
子供や家族に関する価値観は、自分を形成してきた幼少期の生い立ちに大きく依存するので、同じ人生を生きていない限り、理解し合うことは不可能です。
そのため、自然と子供が欲しいと思うようになった方々からは「本当は欲しかったのに事情があって出来なかったのか…」と理由を付けないと、受け止めることができないのだと思います。人は自分が理解できないことを拒絶したり、排除したりします。
だから、子供を作らないまま出産可能年齢を過ぎた方に対しては、「本当は欲しかったのではないか」という噂が毎回流れてしまうのだと思います。
結婚直後の謎の空白
結婚直後、1996年の「ロングバケーション」への出演を機に、山口智子さんは連続ドラマの出演からしばらく遠ざかっていた時期があります。
結婚のすぐ後の時期だったこともあり、世間では「不妊治療をするために、仕事をセーブしていたのではないか」といわれるようになってしまったそうです。
1年間妊活を頑張ってみて、それでもダメだったから自分を納得させるために、元々欲しくなかったと主張するようになったのではないか。本当は子供が欲しかったのではないか。といった憶測が飛び交いました。
しかし、山口智子さんはこれを完全に否定しています。「主婦をやってみようと思って、やっていたら数年たっていた」そうです。
主婦を、衣食住に関わって生活をクリエイトする仕事と捉えていた山口智子さんは、正面からちゃんと実行しようと思っていたそうです。
料理を毎日徹底的に作っていたそうで、唐沢寿明さんも人を呼んできて、「毎日が誕生会みたいだった」とか。「家のことを楽しんでいたら、あっという間に4~5年経っちゃった」とのことで、新婚生活を思う存分楽しんでいたご様子。
長い人生、そんなこともありますよね。仕事だけが人生ではありません。
唐沢寿明と山口智子に今後、子供が出来る可能性
唐沢寿明さんは1963年6月3日生まれ、山口智子さんも1964年10月20日生まれです。
ご夫婦そろって60代なので、年齢的に今後、子供が出来る可能性は無いでしょう。
唐沢寿明と山口智子に子供がいなくても夫婦円満な理由
結婚20周年を迎えた2015年頃、イベントに参加した山口智子さんは「自分が世界で1番幸せだと思う瞬間は、唐沢寿明さんとご飯を食べている時」とコメントしており、ラブラブっぷりが伺えます。
また、「唐沢さんと遊んでいる時が、私にとってのオフ」とも語っており、恋人同士のような夫婦仲の良さが伺えます。「唐沢さんは、夫であり、家族であり、友であり、恋人であり……。唐沢さんと一緒に生きることは、ほんとうに楽しいです」「夫としっかり向き合って、二人の関係を築いていく人生は、本当に幸せです」と語り、正面から堂々とノロけています。
お互いに忙しいので、一緒にいられる時間も限られるため、会えるタイミングでは「できるだけくっついていようと私は思うんですよね。ずっとくっついていたくて」と甘える様子まで赤裸々に語りました。
一方で、唐沢寿明さんも、山口智子さんが海外ロケで出かけているタイミングで、他の男性芸能人らと食事に行った際に、「あー、山口(智子)に会いてぇ!」と大きな声で言っていたことがあったようです。お互いに会えないと寂しがっているんですね。周りにいた他の芸能人たちは、夫婦の愛に拍手を贈っていたそうです。
他にも唐沢寿明さんは、「一番の宝物は妻」「趣味は車と山口智子」とノロけています。
お互いを尊重し合って認め合い、感謝はきちんと言葉にして、デートをしたりコミュニケーションを欠かさないことが夫婦仲の秘訣なのですね。
今でも、唐沢寿明さんと山口智子さんはデートしている姿を週刊誌に撮られることがままあり、仲の良さは本物です。